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SPECIAL INTERVIEW

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【F 太(えふた)】

30代。宮城県生まれ

■大学を卒業後、公認会計士の勉強をしながら、Twitterで情報発信をはじめる。

 

■現在は、ウェブサイトの運営や執筆を行う傍ら、月に一度のイベントとして、池袋の「Cafe YORUTO」にて「1Dayカフェ」もおこなうTwitterの活用法などをアドバイスするウェブコンサルタントとしても活躍中。

■Twitterでは「なぜかフォローしとくと運が良くなる」と密かに話題なアカウントでもあり、過去の呟きを厳選したアカウント「ひらめきメモ」の中の人としても有名。

ひらめき箱

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SPECIAL INTERVIEW

 Twitter上で、「なぜかフォローしていると、運が良くなる!」と密かに話題で、複数のアカウントのフォロワー数の総計は30万人

 今回は、そんな「ひらめきメモ」で有名なF太さんに、突撃インタビューを敢行致しました!

 

​ なぜ、Twitterと出会ったのか? なぜ、その文章は、多くの人を惹きつけるのか? 新聞会で、F太さんの人気の秘密に迫ってみました!

インタビュア―/新井  輝 新聞会前会長(現・顧問)

           山下潤一郎 新聞会新会長       

インタビュー メニュー②

自分の心を整理するときに、

瞑想」が良い理由―

心の整理と「瞑想」

――F太さんのツイートは「やる気」、「意志力」、「決断力」など、自分の内面の反応に関するお話が多いですが、自分の内面の反応と向き合う為に必要なスキルや習慣などはありますか。

 

 これはスキルとか以前に、生まれつきそういう自己観察をする性格なのかな、と思います。ただ、具体的に自己観察、自分の中の整理をするための技術をひとつ挙げるとすれば、「瞑想」がとてもオススメです。​

 瞑想にもいくつも種類があって、スピリチュアルや宗教に近いものもあれば、マインドフル瞑想のように、カジュアルに日常に取り入れられ始めているやり方もあります。実際にグーグル社が勤務時間内に瞑想をする時間を取り入れて生産性が上がった、という話が話題になりましたよね。

(参照 http://president.jp/articles/-/17112 ) 

 

 瞑想が身近になってきた理由は、科学技術が発達して、脳波を測定したり、fMRIスキャンなどを用いたりして、瞑想中、「脳の中でどういう変化が起きているか」というのを測定できる環境が整ってきているというからだと思います。瞑想を続けると、「脳の中でどのような変化が起こるのか」といった興味深い研究結果がどんどん積み重なってきています。

 例えば、瞑想すると脳の前頭皮質が厚くなり、海馬の灰白質の密度が増加することが実験で分かっていて、これは端的に言うと脳が瞑想によって鍛えられ、意志力が強くなっている、ということなんですよ。

 「意志力」と言われても分かりづらいかもしれませんが、例えば、朝にちゃんと時間通り起きるとか、締め切りギリギリにならないと着手できないようなことに日々淡々と取り組む力、ということです。瞑想をすると、そういう意志の力を高めることができます。瞑想によって自分の考えや気持ちを整理する力や、自制心も高まるとも言われているので、瞑想はすごくオススメですね。

 

 ​瞑想のやり方をとても簡単に説明すると、姿勢を正して、目を瞑って、ゆっくり呼吸をします。吸う時間の2倍以上の時間をかけて息を吐きます。「4秒吸ったら8秒以上吐く」というように。これをずっと繰り返して、呼吸に意識を集中するようにする。これだけです。 ​

 

 雑念が出てきたら、呼吸に意識を戻す。これを繰り返します。

 瞑想中、何度も何度も、雑念に気づきます。これは、「自分が何を考えているか」ということに気付くトレーニングになります。また、「雑念に気づいたら意識を呼吸に戻す」という頭の使い方は、普段の「気が散ったときに目の前の作業に意識を戻す」という頭の使い方と一緒です。何度もラケットの素振りを繰り返すように雑念を払う頭の使い方を繰り返すことで、結果的に集中力が増すわけです。

 

 というわけで、自分の内面と向き合う能力を向上させたいなら、瞑想を習慣にすることをオススメします。瞑想のトータル時間が3時間を超えるくらいから、自分の変化を感じ始める方が多いようです。ぜひ試してみてください。

自己啓発本は、読み過ぎない方が良い―

自己啓発本は、読み過ぎない

――先ほど申し上げた「やる気」、「意志力」、「決断力」などは自己啓発系の内容に当たる部分が多いと思いますが、自己啓発系の本に対しては「宗教みたいで怪しい」「内容が薄い」といった批判がよく見受けられます。F太さんは自己啓発本に関して、どのような考えをお持ちですか。

 

 私も学生の頃から自己啓発系の本をたくさん読んできましたが、読み過ぎてもあんまり意味がないと思います。

 僕のように、それを元に情報発信をするなら良いのかもしれませんが、自己啓発本には、基本的には全て似たようなことが書いてあります。切り口が違うだけ。結局は、「良い習慣を身につけましょう」「良い考え方を身につけましょう」「行動しましょう」ということが、色々な語り口で表現されているわけです。そういった本に書かれている内容は、いくら知識として蓄積しても意味がなくて、実践して初めて効果がではじめます。なので自己啓発本はとりあえず何冊か読んでみて、「この人の表現はわかりやすい」「この人は尊敬できる」という著者を見つける。​見つかったら、その人の本を集中して読んで、あとはひたすら実践することに時間を使うのがおすすめです。

 

 自己啓発本もビジネス本も、読むだけでは知識ばかりが増えて「行動が伴わず、語るのだけがうまくなる=意識高い系」になってしまいます。実践できているかどうかが大事です。

 だから、一番早く自分をそこにたどり着かせてくれる著者を見つけて、その著者の本に集中した方が良い。本を読んでも考え方や知識しか身に付きません。ひたすら実践する必要がある。

 

 例えば、アドラー心理学の「課題の分離」という言葉だけを覚えても意味はないですよね。「課題の分離」という言葉を覚えたら、それを日常で実践することに今度は時間を使います。一旦仕事を任せたら、いちいち細かくチェックしてツッコミを入れたりして、相手のやる気を添いではいけない。グッと我慢して、任せる。そうやって日常で実際に試してみて、初めて「課題の分離」の難しさや効果を身体で覚えることができます。

 

 また、自己啓発本は、本で読むよりも、耳で聴くのがオススメです。ここ最近、オーディオブックにハマっているんですが、オーディオブックだと耳で聴いている間、家事とか単純作業に時間を使うことができます。自己啓発本は、本の内容を憶えることよりも、繰り返し聴いて考え方やコンセプトを身体に染み込ませることのほうが重要なので、本で読むよりも、ひたすら何度も耳で聴いた方が効果的だと思っています。 ​

 

​ アドラー心理学の『嫌われる勇気』は、耳で聴くのがオススメですね。青年と哲人の対話形式で書かれた本なので、耳で聴くのに向いていると思います。まあ、まだまだオーディオブックになっていない本も沢山あるので、耳で聴きたい本がないときは、自分で読んで録音するとかしてもいいかも(笑)。朗読は、話し方のトレーニングにもなっていいんですよ。僕もよくやっています。

――アドラー心理学の中で、一番好きな概念は何ですか。

 

 「課題の分離」です。すごく良いテーマだなと思います。

 特に僕は今、個人事業主なので、何でも自分でやろうとすると、雑務で結構時間をとられるんですよ。でも僕がいちばん時間を使わなくてはいけないのは、文章を書いたり、人前で話したりといった時間です。でも、例えば人前で話をするために、イベントを企画して、会場を押さえて、告知の記事を書いて……という雑務には、どうしても沢山の時間を取られてしまいますし、私はそういった作業がとても苦手なんです。そういう、自分が苦手な作業を、どうやって他の人にお願いするのか。そして一番むずかしいのが、一度任せたら、口出しをせず、あとは相手を信頼して任せるということ。これがまさに「課題の分離」だと思っています。 ​  

 

 次に「貢献感」です。誰であっても、嫌いな人や苦手な人に対して何かしてあげたい、貢献したい、とは考えにくいと思います。とても難しいです。しかし、苦手な人とのコミュニケーションでは普段以上に色々な感情を感じるので、自分という人間に関して、本当に沢山のことを知ることができます。その感情とちゃんと向き合い、対処を繰り返すことで、どうすればそんな自分の感情を上手に処理できるのか、といったノウハウがたまってきます。それを、僕の場合はTwitterを使ってアウトプットしています。

 

 前に呟いたことがあるんですが、嫌いな人を思い浮かべてイライラしてしまったときは、逆に好きな人も思い浮かべて、「あいつに比べて、あの人はやっぱりすごい!」と考える、というテクニックがオススメです。

 「それに比べて」とは非常に便利なフレーズで、今まで嫌いな人のことを考えるために使っていた時間を、好きな人の事を考える時間に変換することができます。好きな人の事をもっと好きになれるから、嫌いな人のことを考えるより、ずっと健康に良いと思います。

 

 そういうアイディアをTwitterに書いて反応があると、「嫌いな人と接したことが、誰かの役に立ったんだ!」と感じます。「フォロワーさんに貢献できた!」という貢献感があります。目の前の人に貢献できないなら、もっと別の角度から、例えば自分の好きな人、自分の大切な人に向けて、何かこの経験を活かせないか、と考えてみる。巡り巡って、いつか、この眼の前の嫌いな人にも声が届いて、ほんの少しでも、変わってくれればいいなとも思いますけど(笑)。まあ、それこそが「課題の分離」でしょうか。相手が変わるかどうかは、相手の問題なので。

「学生」というブランドを

大事にしてほしい

――今の学生に向けて、学生の内にやっておいた方が良いことを教えてください。

 そうですね、僕自身はできるだけ早い時期にお金を稼ぐ経験をした方が良いだろう、という考えがあって、学生時代はサークルよりもバイトをしていました。ですが、そんな自分の過去の経験を踏まえて、敢えて「学生時代はあまりバイトに時間を費やさない方が良い」とアドバイスしたいと思います。

 

 今だからこそ思うんですが、学生というブランドは、本当にすごい価値があります。学生のときしか会えない人たちや、友達や、教授、先生など、そういう人たちとコミュニケーションを取ることができる時間の貴重さって、卒業してから、ようやく気付くことができるんです。  

 

 中には講義がつまらない教授もいるかもしれません。でも、教授という職に就いていらっしゃる方々にとって、わかりやすく話をする、というスキルはそれほど重要じゃなかったりします。それよりも、研究、論文の執筆といった、一般人がよく分からない専門的な作業に没頭することの方が重要で、そもそも、人を楽しませるスキルが必要じゃない人たちなんですよね。そういう人たちの価値を、講義の面白さ、でしか測れないというのは非常にもったいない感性です。 ​  

 

 学生時代には、積極的に教授に直接話を聞いたり、会ってみたい卒業生に会いに行ってみたりした方が、バイトで無理に「働く」という経験をするよりも、ずっとずっと価値があると思います。卒業すれば、いくらでも働けます。学生の時間があるときにしかできないことを、やった方が良いと思います。もちろん、図書館に入り浸って、本を読みまくる、というのも良い時間の使い方です。

 

--今回のインタビューもまさに「学生だからこそ」ですよね。

 

 そうなんですよ。社会人になると、誰かに会いに行く、話を聴くだけでも、お金が掛かってしまいますから。どんなに社会的にえらくなった人でも、学生から「話を聞かせて下さい」と言われると、嬉しいんです。そう思われるのも、学生というブランド力ですね。なかなか個人で会いにいくのが難しい人でも、学生の団体として、例えば「新聞会としてインタビューをさせていただけませんか?」という切り口で提案すれば、すんなり受けてくれたりもしますからね。だから、新聞会さんのやっておられる今回のインタビューなどは、とても良い活動だと思いますね。

 

 あとは、会いたい人をゲストスピーカーとして招いて、学生限定のイベントにするというのはいかがでしょうか。「学生の我々に、ぜひ、お話を聞かせて頂けませんでしょうか。」と提案してみましょう。受けてくれる人は結構いると思いますよ。

 

--本日は貴重なお話を、ありがとうございました。

「学生」というブランド

【プロフィール:F太(えふた)】

 30代。宮城県生まれ。大学を卒業後、公認会計士の勉強をしながら、Twitterで情報発信をはじめる。

 現在は、ウェブサイトの運営や執筆を行う傍ら、月に一度のイベントとして、池袋の「Cafe YORUTO」にて「1Dayカフェ」もおこなう。Twitterの活用法などをアドバイスするウェブコンサルタントとしても活躍中。

 Twitterでは「なぜかフォローしとくと運が良くなる」と密かに話題なアカウントでもあり、過去の呟きを厳選したアカウント「ひらめきメモ」の中の人としても有名。

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