■明るい選挙推進サポーター オリエンテーション
- Hikaru Arai
- 2014年9月8日
- 読了時間: 3分
9月6日(土)と7日(日)の両日、長崎県選挙管理委員会主催の明るい選挙推進サポーター オリエンテーションに参加してまいりました。
群れることや組織的なものに参加することを厭う自分ではありますが、同年代の皆さんとの活発で斬新な議論を繰り広げることができて、非常に濃度の濃い二日間でありました。
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現在、20歳代の投票率は全国的に見ても20~30%台を推移しております。
それは換言すれば、約7~8割の人間が選挙権を放棄した格好とも言えます。
住民票の問題もそうですし、「期日前投票」や「不在者投票」といった仕組みの認知不足も課題の一つです。
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いささか極端で乱暴とも揶揄されそうですが、「選挙権を持ちながら、それを行使することを自ら放棄する人間に、社会を嘆いたり、ひたすらに攻め立てたりする権利はない」というのが私個人の考えでもあります。
しかしながら、だからといって選挙に行かなかった人間に対して、「明日を放棄しないでください」「いつまで社会に寄りかかっているんだ」などという声掛けで総攻撃をしたところで効果がないのは分かってはいます。
議論の中には、「大学内(たとえば学食近くなど)に投票所を設けるべき」との考えもあって、これは非常に活用しやすい策であると思いました。
また、多くの自治体でも既に行われてはおりますが
投票済証などに、たとえばどこかお店の割引券であったり地域通貨であったりを載せることも効果的であると思います。
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勿論、「選挙に行っている人間」だけの考えを机上に並べるだけというのも、なかなかナンセンスであるとのご指摘もあるとは思います。
しかし、このまま現在のような投票率で推移を続ければ、シルバーデモクラシーはますます確立され、元々分母の少ない若者の意見は淘汰されるばかりです。
私自身は小学校の時分、いわゆる「劇場型」と言われた小泉旋風の頃に、政治に興味を抱くことができました。
元々、人間模様を観察することに興味があったこともあって、政治さしづめ政局の興味深さ、人間関係の興味深さに浸ることができたのだと思います。
勿論、「政治の質は国民の質」という言葉が紹介するように、政局重視になってしまう性格は修正しなければなりません。
しかしながら、どんな形であっても、政治に社会に関心を抱くことは、少なくとも間違いではないと思います。
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なかなか、今すぐに何かできるわけではありません。
たとえば、今現在の公教育においては、政治そのものを語ること自体がタブー視されております。
それは、思想や信条の公平性・中立性を保つためではありますが、果たして一切の情報や主張を遮断してしまうことが、本当に健全な形での公平性・中立性であるのかはいささか疑問符がつくところであります。
これは、あくまでも個人的な考えでありますが、今行われているのは履き違えた格好の公平性・中立性であると思います。
政治や主張を右左の対極だけで論じることは、実に荒唐無稽な在り方であるとは思いますが、それを承知でしたためていけば
極端な話、右の意見を紹介すれば、左の意見も紹介すればいいわけであります(勿論その間にあるであろう方向の意見も)。
少なくとも、今の若者を卑下するつもりは毛頭ありませんが、政治に対する免疫が備わってないのは事実であると思います。
モラトリアムの季節を経ないで、20歳になったら「はい投票!」といった形作りこそ見直す必要があるのではないでしょうか。
まだまだ課題は大量にあります。
一つ策をあげれば、十の課題が出てきます。
なるたけ多くの人の意見や考えをきめ細かに汲み取って、通り一遍な物言いではありますが、よりよい社会を築いて、皆で切り盛りしていきましょう。
平成26年9月7日
長崎県立大学新聞会会長
新井 輝
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